「特定商取引法に基づく表示」で表示する項目は?表示が必要な場合は?【解説】【2020年7月加筆】

事例検証

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「特定商取引法に基づく表示」が必要な場合

インターネットなどで、商品・サービスを販売する場合には「特定商取引法に基づく表示」をする必要があります。

この「特定商取引法に基づく表示」は、法律で定められている事項を記載する必要があるのです。

そこで、今回は、「特定商取引法に基づく表示」について、解説していきます。

「特定商取引法に基づく表示」が必要な事項

(1)表示が必要な事項

特定商取引法上、表示が必要とされる事項は以下のとおりです。

  1. 販売価格、役務の対価、送料
    「販売価格・役務の対価」は、商品・サービスにより異なるので、実際は、「商品等の購入ページに表示」のように記載することになります。
  2. 代金(対価)の支払の時期・方法
  3. 商品の引渡時期もしくは権利の移転時期または役務の提供時期
  4. 商品もしくは指定権利の売買契約の申込みの撤回または売買契約の解除に関する事項(返品の特約がある場合はその旨)
    ⇒「④返品特約」は、表示がなければ、商品の引渡しを受けた日から起算して8日を経過するまでの間、契約の申込みの撤回またはその売買契約の解除を行うことができるとされています。したがって、返品を受け付けないのであれば、返品特約の表示を正確に行う必要があります。
  5. 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
  6. 事業者が法人であって、電子情報処理祖織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
  7. 申込みの有効期限があるときには、その期限
  8. 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容およびその額
  9. 商品に隠れた瑕疵がある場合に、販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
  10. ソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
  11. 広告の表示事項の一部を表示しない場合であって、請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
  12. 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス

(2)「特定商取引法に基づく表示」が省略できる場合

原則として上記(1)のとおり表示が必要とされますが、
(A)消費者からの請求によって、これらの事項を記載した書面(インターネット通信販売においては電子メールも可)を遅滞なく提供することを表示し
かつ、
(B)実際に請求があった場合に遅滞なく提供できるような措置を講じている場合には、以下の事項を省略できることになっています。

②「代金(対価)の支払の時期・方法」
③「商品の引渡時期もしくは権利の移転時期または役務の提供時期」
⑤「事業者の氏名(名称)・住所・電話番号」
⑥事業者が法人であって、電子情報処理祖織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
⑨商品に隠れた瑕疵がある場合に、販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容

スタートアップやベンチャーにおいては、マンパワーが足りないことから、電話での問い合わせが簡単に行われると困るとして、⑤の電話番号の記載を省略しているケースが多く見受けられます。

ただし、電話番号の記載を省略した場合でも、上記のとおり請求があった場合には電話番号を遅滞なく提供しなければならない点に注意が必要です。

「特定商取引法に基づく表示」の掲載方法

法律上は、1つのページにまとめて表示されることが求められているわけではありません。

もっとも、消費者にとっては1つのページを閲覧すれば全て情報を得られるというほうが便利なので、1つのページに記載されることが望ましいといえます。

現に、多くの事業者が特定商取引法に基づく表示のページを設けているのも、このような理由によるものと思われます。

なお、ホームページ上のフッターに特定商取引法に基づく表示のリンクを掲載しておくのが一般的です。

プラットフォームビジネスでの特商法の表示について

プラットフォームビジネスの場合、プラットフォームを提供する自身が、特定商取引法に基づく表示が必要かという点だけでなく、プラットフォームの利用者も特定商取引法に基づく表示をする必要があるかという点に気をつける必要があります。

例えば、いわゆるインターネット上のショッピングモールサイトにおいては、消費者に対して直接商品を販売しているのは、ショッピングモールに出店している各店舗の運営者です。

そのため、個々の運営者ごとに特定商取引法に基づく表示を行わなければなりません。

この場合、法律上、直接表示を行う義務を負うのは、各店舗の運営者ですが、自らがショッピングモールを運営しているような場合において、各店舗が法律を遵守していないという事態は避けるべきであると言えます。

したがって、このような場合には、例えば特定商取引法の表示のひな型を提供するなど、プラットフォームの利用者が特定商取引法の表示を適切に行えるようにするための施策を取るべきと言えるでしょう。

特定商取引法の規制の適用除外となる場合

通信販売であっても、一定の場合には特定商取引法の規制の適用対象外とされています。

法律では、BtoBビジネスの場合には、特商法に基づく表示は適用除外とされています。

したがって、事業者のみを相手としてビジネスを行う場合には、特定商取引法に基づく表示には不要ということとなります。

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