IT起業家・中野秀俊の起業バカ一代【vol.8】初めての契約書にサイン

IT起業家・中野秀俊の起業記 青年期【vol.1】

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事業が、どんどんうまくいく!

中野青年の会社であるHYパートーズの取引も拡大しました。

法人との取引も増えていき、新しい人も採用しました。

今まで、早稲田のボロアパートで、共同経営者のY君と二人でやっていたのに、新宿に新オフィスに移転!

自宅も、Y君と共同で住んでいたアパートから引っ越し、夜景が見えるオートロック付きの新宿の良い感じのマンションに引っ越しました。

また手元に入るお金も、利益ベースで月400万円とかになっていき、会社の規模も大きくなっていく。

だんだん、社長らしくなってきたなと実感していく時間でもありました。

大型案件が舞い込む

そんなおり…HYパートナーズ始まって以来の大型案件の話が舞い込みます。

なんと、ある企業からの発注…取引額1000万円単位の仕事。
利益も相当高額になる取引です。

当然、イケイケドンドンな中野青年は、狂喜乱舞しました。
この取引を皮切りに、売上はますますアップする…
しかも、1000万円単位の案件が増えれば、事業は次のステージへ…。

六本木ヒルズにオフィスを構えることも夢ではない!!

まさに、中野青年の夢が実現するステージになってきたのです!

共同経営者との確執

しかし、この取引に異議を唱える人物がいました。

共同経営者であるYくん。実は、この取引については、HYパートナーズ側のリソースの問題があり、やり切れるか不確定な部分が多かったのです。

1,000万円単位の取引となると…失敗した場合のリスクが大きい。

Yくん:「1,000万円って…ちょっと高額過ぎないか。しかも、まだ出来るか確定してないんだろ」

中野:「大丈夫だよ!なんとでもなる!これはチャンスなんだよ!!」

Yくん:「いやでも…」

共同経営者といっても、中野青年とYくんとは、全く異なる性格でした。

中野青年は、お調子者タイプで、大風呂敷を広げて、契約取っちゃうタイプ
Y君は、冷静に分析して、着実に実行していくタイプ

タイプが違う二人だからこそ、やってこれた部分もありました。

何より、本当にお金がないとき、二人でゼロから作り上げてきたという固い絆がありました。

そんな絆が、事業がうまくいき始めた途端に、徐々にほころび始めてきたのです。

初めて契約書にサイン!

Yくんと意見が対立した大型案件ですが、中野青年は譲らず、実行されることになりました。

相手は、老舗の中堅企業。取引額も大きいということで、契約書を作成することになりました。

そのとき、契約書なんて、交わしたこともなかった中野青年

「甲」?「乙」?「瑕疵担保責任」?
日本語とは思えない文章が書いてあります。

読んでも、全く意味は分からなかったのですが、相手企業はしっかりしている会社だし、変なことは書いていないだろうということで、何も考えずに、そのままサインしたのです。

ついに、契約書にサインした…大人の階段を昇ったなぁという感覚でした。

しかし、この契約が、中野青年を絶体絶命のピンチに追い込むことになるのです。

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