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あれ、商品が入ってこない!
中野青年が決断した1000万円単位の取引。
契約書にもサインして、意気揚々と構えていた中野青年。
開発したシステムを使い、仕入れ先を確保し、クライアントに納入すれば、取引成立!のはずでした…
前回の話は、IT起業家・中野秀俊の起業バカ一代【vol.8】初めての契約書にサイン
たが、しかし!
約束の期日なっても、仕入先から、商品が入ってこない!
急いで、仕入先の業者に連絡しても、海外業者なので、言葉の問題もあり、意思疎通に時間がかかる…
事態は、進展しないまま、時がすぎていきました。
これまでの取引でも、仕入先から商品が納入されないことはよくありました。
リスクヘッジのために、複数の仕入先を用意する、予備の事業者を確保するなどで、対応できていました。
しかし、今回は、1000万円単位の取引で、発注量が桁違いに多い。
しかも、海外製の珍しい商品であったので、予備の業者も見つからず…
ということで、1箇所の事業者のみに、発注していたのですが、これが見事に裏目に出てしまったのです。
まさかの約束違反!
焦る中野青年!
これまでも、様々な取引をしていて、数多くのトラブルがありました。
しかし、今回は、発注量が桁違いに大きく、金額も大きい…
もし、契約通り、商品を納入できないと…
中野青年は焦りました。
なんとか契約で決められた日までに、商品を仕入れないと…焦る中野青年とは裏腹に、替わりの仕入れ先は見つかりません。
そして、ついに契約で定められた納期までに、商品を仕入れることができなかったのです。
そして、取引先に、事情を説明し、商品が納入できないことを伝えました。
そうすると、担当者から、事情を説明しに、先方の会社に来い!という連絡が…
約束を破ってしまい、取引をダメにしてしまった責任…
ここは誠心誠意謝るしかないと腹を決めました!
中野青年、初めての土下座!その結果…
中野青年が、取引先の会社に到着しました。
応接室に通され、担当者を待つ間の時間が、ものすごく長い時間に感じられたのを、今でも覚えています。
中野青年は、一人っ子。
お茶畑広がる狭山市で、甘やかされて育ってきました。
温厚な両親だったので、厳しく怒られた記憶がありません。
「怒られるの、嫌だな…」
いや、おまえ、1000万円単位の契約を守れない立場で、何を言っているんだと思うでしょうが、当時の中野青年の正直な気持ちでした。
そんなことを考えている間に、取引先の担当者が登場!
その瞬間…「この度は、申し訳ございせんでしたm(_ _)m」
土下座をする中野青年…こんなに真剣に土下座をしたのは、初めてでした。
「怒られる!」
そう思った中野青年!
だが、しかし!
「頭を上げてください」と優しく微笑む担当者…
もしかしたら…仏様?…そんな幻想を抱きました…。
しかし…次の瞬間…中野青年は、正真正銘の地獄に突き落とされることになるのです。