IT起業家・中野秀俊の起業バカ一代【vol.11】~誰もいなくなる&破産手続~

IT起業家・中野秀俊の起業記 青年期【vol.1】

前回、契約トラブルが引き金ととなり、会社を整理することになった中野青年

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お金がない!事業もない!でも、それ以上に辛かったこと

全ての時間とエネルギーを注いだ事業をあっさりと終わらせることになり、その事業がなくなり、中野青年は放心状態でした。

また、当然ですが、お金もなくなりました。

ついこの間まで、相当派手な生活を送っていました。
高層マンションに、高級キャバクラ、高級ブランドで散財してきた生活。
それが、嘘のように、明日の生活も立ち行かなっていました。

事業も、お金も失った中野青年…でも、一番辛かったのは、
周りから人が離れていったこと。

中野青年の事業は、うまくいっていた、儲かっていました。
そうなると、色んな大人たちが、中野青年のもとに、すり寄ってきました。

「その若さですごいですね!」
「天才ですね〜。」

そうやって、中野青年のお金目当てに、様々な大人が寄ってきていました。

これは、女性も同じ。

事業がうまくいき、お金が入ってくると、中野青年のもとには、様々な女性が寄ってきました。
調子に乗って、中野青年も、様々女性と付き合い、お金を使う。
そうなると、また新たな女性が寄ってくるというスパイラルに入っていました。

そして、女性たちは、口々に言うのです。
「あなたのことを愛してる。どんなことがあっても、側にいるわ」

そんな人達が、中野青年の事業の失敗でどうなったか…
一人残らず、中野青年のもとから、去っていきました。

「一緒にお仕事しましょう」と言っていた人達も、
「困ったときには、声かけて」と言っていた人達も
「好き、大好き♡」と言っていた人達も

中野青年が調子が良かったときは、そばにいた人達が、中野青年のビジネスが失敗した途端に手のひらを返したかのように、去っていったのです。

この人が去って行ったということが、何よりも、一番つらかったです。

破産って何?牢屋に入れられるの?

いざ、事業をやめるといっても…何をしていいか分からない中野青年。

違約金の他にも、様々な支払いができなかったりして、債務総額、4,000万円近くになっていました。

法律的な手続きが必要なんだと思ったので…とりあえずネットで調べて、弁護士会の法律相談に行きました。

そこで、法律相談に行き、事情を説明すると…破産の手続きが必要だと言われました…。
破産…中野青年は、完全に人生がオワタと思いました。

破産するんだ、人生、破産するんだ…
そんなことが、脳内に響き渡ります。

そして、次に中野青年が発した言葉は…
「僕は、刑務所に行くんでしょうか」

いや、だって、破産って、要は本来返さなくてはいけないお金を踏み倒すということ…
これって、お金を盗むのと変わらないじゃないか…
当時の中野青年は、真剣に思っていました。

それに対して、相談に乗ってくれた弁護士さんは…笑い飛ばし、
「いや、刑務所も行かないし、人生も終わりませんよ」とのこと。

聞けば、破産をしても、刑務所に行くこともない。日常生活も、送れる…
そのことは、中野青年を安堵させました。

憧れは、六本木ヒルズ 行き着いた先は、裁判所のパイプ椅子

ついに、1人ぼっちになった中野青年

周りの同級生は、就職も決まりキャンパスライフを満喫している…それに比べて、自分は…
そんなみじめな気持ちばかりが募ってきました。

破産手続は、順調に進み、残すは債権者集会になりました。

ご経験がある方(こんな経験しない方がいいですけど(^^;;)は分かると思いますが、
破産手続きは、債権者集会という手続きがあります。

これは、債権者の前で、破産した人の残された財産などを説明する手続き。

東京では、破産する人が多いので、裁判所のパイプ椅子に待たされます。
そして、自分の順番が呼ばれます。

「なんで、こうなったのだろう…」中野青年には、悔やんでも悔やみきれない思いでいっぱいでした。

そして、自分の番が呼ばれ、債権者集会が始まりました。
この債権者集会‥10分くらいで終わります!
大学生活の全てをかけた事業が、10分で、片付ついていく‥

そして‥ついにHYパートーズは破産しました。法的にも、全てが終わりました。

そして、最後に決めなければいけないこと‥それは、苦楽をともにしてきたYくんと、今後どうするか?

話し合いをするべく、二人が選んだ場所は、2人の原点である「あの場所」だったのです。

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